映画『蝶の舌 La lengua de las mariposas』を観ました

スペイン映画『蝶の舌』は、子どもの心に映る切ない感情を通して、戦争の醜さを描いた名作。最近またDVDを観直してみると、やっぱりよい映画だな〜としみじみ。泣けちゃいます。

苔玉800

無骨で誠実な教育者と汚れのない少年のふれあいがたまらなくよい。「願い」や「希望」に満ちた視点で彼らを追いかけるカメラワークも絶妙。「子どもが育つ土壌」、言い換えれば「大人だってまだまだ育ちたい土壌」をもの言わずして語ります。緑豊かな自然のなか、こんな先生に出会えたらいいなあという気持ちになりました。

学校へ行くことを恐れていた主人公の少年モンチョは、いつのまにか顔も心も大樹の切り株のような担任教師が大好きになります。少年の毎日は、驚きや感動やママやお兄ちゃん、仲良くなったクラスメイト、自分では解釈不能の恋心なんかでいっぱい。学ぶことや未来を夢見ることだけで満たされた日々に、無情にもスペイン市民戦争の影が忍び寄るのです。

戦争をやりたかったら、子どものいない世界でやってほしいと思います。大人の勝手な思い込みや征服欲、恐怖心から膨らむ「暴力」からは、なにも生まないことを、21世紀になっても、われわれ大人はまだ分かっていないのかなぁ? そんなことを考えちゃいました。

『蝶の舌 La lengua de las mariposas』 (1999年スペイン)(basada en relatos de Manuel Rivas)
監督/José Luis Cuerda Martínez
出演/
Fernando Fernán Gómez (Don Gregorio)
Manuel Lozano (Moncho)
Uxía Blanco (Rosa)
Gonzalo Uriarte (Ramón)
Alexis de los Santos (Andrés)
Jesús Castejón (D. Avelino)
Guillermo Toledo (O’Lis)
Elena Fernández (Carmina)
Tamar Novas (Roque)
Tatán (Roque Padre)
Roberto Vidal Bolaño (Boal)
Celso Parada (Macias)
Celso Bugallo (Cura)
Antonio Lagares (Alcalde)
Milagros Jiménez (Nena)

『蝶の舌』はストーリーもいいのですが、緑に包まれた牧歌的な背景にも癒されます・・・と思ったら、あ〜やっぱり。舞台はスペイン北西部のガリシア地方でした〜。

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