芸術新潮2004年のスペインロマネスクの旅

芸術新潮表紙600

本棚の整理をしていたら、「芸術新潮2004年8月号」が出てきました。「全一冊 スペインの歓び」と題したスペイン特集号。どれどれとページをめくると、止まらなくなりました。

圧巻は巻頭特集「カタルーニャ地方 ロマネスクの山寺めぐり」。

雪山と黄色いタンポポに囲まれて建つ、ドゥロDurroのサン・キルク聖堂Sant Quircのなんと慎ましく美しいことでしょう(表紙)。その近郊、谷間の寒村タウイTaüllではサン・クレメン聖堂Sant Climentの鐘塔が岩山に同化して、ほがらかで厳格な姿を現します。サン・クレメン聖堂の内陣を飾っていたのは、パブロ・ピカソも熱狂した、爆発的な魅力をもつ壁画「栄光のキリスト像」(1123年頃/現在バルセロナのカタルーニャ美術館所蔵)。

ポイ谷Val d´Boiからアラン谷Val d´Aranへ、アネウ谷Val d´Aneu、カルドゥス谷Val d´Cardos と旅を進める中、切り取った風景の美しさは涙が出るほど。
ロバート・キャパのスペイン市民戦争従軍時の話を交えたテキストで紹介するピレネー麓の険しい自然もすばらしい。。。

芸術新潮中ページ1000

南下して、カダケスCadaqués、ジローナGirona、ビックVic、リポイRipoll、ラスタニーL´Estany、サン・ジャウマ・ダ・フロンターニャSant Jaume de Frontanyá、ラ・セウ・ドゥルジェイLa Seu d´Urgell のロマネスクをまわり、バルセロナ近郊へ。日本の野仏を思い起こさせるロマネスク美術に焦点をしぼった特集は、主題はもちろんのこと、その道すがら拾い上げる素朴な暮らしがなんともいえず・・・スペインの旅の奥深さはこういうところにもあるのだと気づかされました。

くさっても鯛、ならぬ、古びても芸術新潮。捨てないでとっておいてよかった〜。

※カタルーニャ語表記、スペイン語表記が混在していることをお許しください。またカタルーニャ語の発音、表記のアクセントも怪しいです。徐々に統一して行きたいと思います。

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