カタルーニャの伝統スポーツ「人間の塔」

昨晩のBSプレミアム『世界で一番美しい瞬間』は、カタルーニャの伝統スポーツ「人間の塔」でした。

「カスティスCastells」と呼ばれる「人間の塔」は、ユネスコの無形文化遺産にも登録(2010年11月16日)されているもので、「カタラン」(カタルーニャ人)であることにこだわりを持つ男性の多くはとても誇りに思っています。実のところわたしはその理由が理解できずにいましたが、昨晩の番組はみごとに解き明かしてくれました。

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番組は「人間の塔」の発祥の地といわれるバイスを訪ね、2つのチームを紹介します。2年に一度行われるという、グランプリを決める大会までを取材します。第一回大会は1932年だとか。余談ですが、フランコ独裁政権も老体。抑えられていた地方色が息を吹き返しつつあった頃ですね。

「人間ピラミッド」とも呼ばれる「人間の塔」は人の肩に人が乗り、ブロックのように高く積み重なって行く塔で、現在は10人がそれぞれの肩の上に乗って出来上がる10段重ねが成功しているそうです。また2〜3人で伸びていくものや、出来上がったとたん周囲の補助が下り、1人ずつが上に連なり塔となるものなど、その曲芸に驚かされるものがたくさんありました。動画を見つけたのでリンクしておきます。

一見おだやかな「遊び」に見えるのですが、かなりハードなスポーツで、下の段の人は多い時で300キロの重みに耐えなければならないのだそうです。そのため、しっかりとした土台を作るには200人以上が身動きできないほどに密集し、肩を寄せ合います。その上に体重の軽い人が乗りますが、下方の段を担当するなら重みに耐える耐久力が必要です。上段には体重の軽い女性や子どもが乗りますが、バランス感覚も重要になってきます。

チームの監督に話を聞くと、それぞれの「忍耐力」が勝負で、監督の仕事はそれぞれの力や体重、バランスのあるなしを見極め、誰が誰の上に乗るかを決めることが最大にポイントになるそうです。

「人間の塔」を体感するために、取材におもむいたアナウンサーは腹帯を巻かれ、実際に人を肩にのせてみました。人間の塔に参加する人は全員巻いている腹帯です。かなりきつく巻き付けるのですが、それは肩にかかる重みから腰を守るためのものなのだとか。知らなかった〜。

バイスの町には古くから2つのチームがあり、この2つのチームの間で熱戦が繰り広げられてきたようです。チームに属すると週3回学校や仕事帰りに集まり、夜中まで練習するというのですから驚きです。

コロンビアから嫁いできた母に連れられ、10才でカタルーニャにやってきた少年は、「人間の塔」のチームに参加することで仲間を作り、友情を深めて行ったと話すのが印象的でした。

先日のN-9といい、独立の気運が高まるカタルーニャ州ですが、昔から産業の活発な勤勉な地域です。アンダルシアなどからも多くの移民を受け入れてきた歴史がありますが、「人間の塔」に参加してともに練習を重ねて行くうちに、同胞として認められて行くという風潮があったようです。実はスペインの中では異質といってもいいほど閉鎖的なところのあるカタルーニャですが、なるほど、そんな溶け込み方があったのですね。。。

カタルーニャ伝統の容器「ポロン」でワインを回し飲みする様子や、伝統の腸詰め料理「ブティファーラ」など、番組は「人間の塔」とともに伝統文化をとても大切にするカタルーニャを紹介していました。

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